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モラハラ夫とどのようにして離婚をするか

当事務所では、夫から日々モラハラを受け続け、おびえながら生活をなさっている方からのご相談を受けることが最近多くなっております。

そのような方は、家庭において、夫からすべてを否定され続けてきたため、本来は夫の方に問題があるにもかかわらず、「自分が悪いのではないか」と思うようになってしまい、いわゆるマインドコントロール下にあるような状態となっていることが多々あります。

モラハラ被害に遭っている方からのご相談でお話をうかがいますと、上記のように、自分が悪いのではないかと思っておられるため、モラハラを行っている夫の方に問題があるということを認識できていないことがあります。そのような方については、まずはじっくりとお話をうかがった上で、ご本人は悪くないこと、相手方の方に問題があることを、法律的な観点も含めてお話しさせていただきます。そうしますと、そのような方も、徐々に、一般的な通常の考えをなさることができるようになり、自分は悪くない、夫の方に問題があるのだということを理解していただくことができます。

では、そのように理解していただくことができたとして、ご自身で、モラハラ夫と話し合いをして離婚することができるのでしょうか。それは実際上、非常に難しいことです。これまで夫はモラハラを行うことによって、妻の言動を否定し、支配し続けてきたのですから、そのような妻から、自身のモラハラを指摘されて離婚を求められたとしても、その妻の発言を否定し、また、妻に対して怒りを爆発させる可能性もあり、妻としては、夫のことが怖くて、自身だけで離婚を求めることは非常に難しいといえます。

それでは、どのようにして、モラハラ夫に離婚を求めていけばよいのでしょうか。以下のような方法で離婚を求めていくことができますので、ご確認ください。

別居する

モラハラ夫と同居を続けながら、自身で離婚の話し合いを行うことは非常に難しいことです。

モラハラ夫は、これまでと同様に、妻の言動を否定し、妻が言っていることは間違っているとして、離婚をしないように話しを持っていこうとしますし、自身のことを否定された怒りから、これまで以上に激しい言動で妻を支配しようとしてくることが考えられます。

このような状況では、対等な話し合いはできませんし、ご自身が更に辛い状況に置かれることにもなりかねません。暴力等による危険が生じることも心配です。

そうしますと、モラハラ夫と離婚をしようとする場合、やはり、まずは別居することをお考えいただく必要があります。

別居してモラハラ夫の支配から抜けることができると、これまでのことを冷静に振り返ることができるため、自身が悪くないことや夫の問題点等に気づくことがあり、離婚に向けて手続きを進めていくお気持ちを持っていただけるのではないでしょうか。

 

離婚調停を申し立てる

モラハラ夫との離婚を求める場合、中立の第三者である裁判所に入ってもらうために、裁判所に離婚調停を申し立てる方法が有効です。調停では、協議の仲介をする調停委員を通じて相手方とやり取りをすることになるため、モラハラ夫と顔を合わせることなく、裁判所において、離婚についての協議を行っていくことが可能です。協議段階では夫が離婚に応じなかったケースでも、調停段階では離婚成立となることも多くあります。

もっとも、夫がどうしても離婚に応じない場合などには、離婚の裁判を行う必要がありますが、その場合は、裁判所に夫側の問題点をきちんと理解していただき、裁判所の判断で離婚成立となるように進めていくことになります。

 

弁護士に相談・依頼する

ご自身がモラハラの被害に遭っているのではないかと思っていらっしゃる場合や、周りの方からそのような指摘を受けた場合は、ご自身の状況を把握した上で、今後、離婚に向けてどのようなことをすればよいのか、どのような手続きをとればよいのかといったことを確認するために、離婚事件を専門として取り扱っている弁護士に相談していただくのが相当です。

そのような弁護士に相談していただくと、離婚に向けての具体的な進め方や課題、離婚後の生活のことなどについて、アドバイスを受けることができます。

更に、離婚事件を専門として取り扱っている弁護士に依頼をしていただきますと、その後の相手方との交渉や調停、裁判については、すべて弁護士が窓口となって進めることになりますので、自身で夫とやり取りなどを行わなくてよくなり、相当ご負担が軽減されます。

弁護士への依頼後は、ご自身の認識や希望等をよく弁護士に伝えていただき、弁護士と打合せを繰り返しながら、目指す離婚に向けて、弁護士を窓口として、弁護士と協力して手続きを進めていくということになります。

モラハラ夫は、妻を支配しようとしてきますが、ご自身だけでは対応が難しくても、法律や離婚の専門家である弁護士に依頼することにより、モラハラ夫の問題点を指摘して、離婚の交渉等をご自身にとって有利に進めることが可能になります。

以上、モラハラ夫とどのようにして離婚をするかについて、お話しをさせていただきました。

弁護士に相談、依頼をすることで、これまでのモラハラ夫からの支配を抜け、離婚に向けて問題を解決していくことが可能ですので、まずは、一度、弁護士にご相談いただければと思います。

当事務所では、モラハラ被害に遭われている方々からのご相談、ご依頼を多く受けてきております。今後、ご自身がどのようにしていけばいいのかを把握するために、ご相談にお越しいただければと思います。

投稿者プロフィール

高橋 善由記
高橋 善由記
弁護士 仙台弁護士会所属
専門分野:離婚
経歴:仙台生まれ。仙台第一高等学校卒業後、上智大学文学部英文科に進学。卒業後、平成14年に弁護士登録。勅使河原協同法律事務所(仙台)を経て、平成24年に高橋善由記法律事務所を開業し、現在に至る。主に離婚問題の解決に従事し、相談者の抱えている問題に寄り添いながら最適な方法を提案し、新たな人生の始まりをサポートしている。