離婚調停において、養育費と解決金について問題となった事例

養育費についての解決事例

相談者:Uさん 40代男性 公務員

Uさんは、これまでの婚姻生活の中で、妻(40代女性・パート)が多額の借金をし、Uさんがその返済をしたこと、妻の家事等にも問題があったことなどの理由から、当職らを代理人として、妻に対し、離婚調停を申し立てました。なお、Uさんは、調停を申し立てる前から妻と子どもたちと別居をしておりました。
 
離婚調停を申し立てた後、妻側にも代理人が就き、妻側からは、婚姻費用の支払いを求める調停が申し立てられました。いずれの調停も同じ期日に開かれましたが、離婚の話し合いの前に、wwww婚姻費用について話し合うこととなりました。
 

まず、婚姻費用については、概ね算定表に沿う形で合意に至りました。

次に、離婚についての話し合いがなされ、離婚、親権(妻を親権者とする)については、争いがありませんでしたが、最終的に養育費の支払いの金額と終期(何歳まで支払うか)と解決金の金額が争いになりました。



もともと、財産分与について、財産の範囲に争いはありませんでしたが、妻側は、Uさんの不貞があったこと等を主張し、財産分与で分与されるべき金銭に加え、さらに解決金の支払いがなければ、離婚に応じられないと主張しました。



Uさんも一定の解決金の支払いはやむを得ないとは考えていましたが、妻側は、当初、強硬に高額な解決金の支払いを求めていました。



もっとも、その後の調整により、解決金については、Uさんが一括で準備できる金額を最初に支払い、その後は、Uさんの生活に無理のない範囲で月々の分割で支払うことになりました。



また、養育費の金額については、算定表の範囲の中で、それぞれの当事者が上限と下限を主張していたため、調停委員から、間を取るべきではないかとの調整があったほか、最終的には裁判官も入り、厳密な計算式による結果などを提示した上で、妻側を説得し、養育費の金額も合意に至りました。



養育費の支払いの終期については、Uさんは、18歳までと主張し、妻側で20歳までと主張していましたが、子どもが就職等した場合には養育費の支払いを停止するということで合意に至りました。



以上に加え、Uさんの希望で、子どもとの面会交流についても確認の条項が記載され、調停での離婚が成立しました。

弁護士のここがポイント!

離婚や親権について争いがない場合であっても、養育費や財産分与などの金銭的な点で、合意に至らないケースも数多くあります。



当事者に全く歩み寄りが見られないケースは別として、一定程度歩み寄りがみられる場合、特に、最終的にその金額で合意してよいかどうかという点については、訴訟に移行した場合の時間的、金銭的な負担等を踏まえ、具体的に検討する必要があります。



金額の交渉途中、Uさんとしては、訴訟も検討していましたが、当事者双方で主張する金額の差が少しずつ縮まってきていたこと、訴訟に移行すれば、婚姻費用の支払いが継続することや、解決が長引いてしまうことなども考慮した上、最終的に調停での合意に至りました。

投稿者プロフィール

高橋 善由記
高橋 善由記
弁護士 仙台弁護士会所属
専門分野:離婚
経歴:仙台生まれ。仙台第一高等学校卒業後、上智大学文学部英文科に進学。卒業後、平成14年に弁護士登録。勅使河原協同法律事務所(仙台)を経て、平成24年に高橋善由記法律事務所を開業し、現在に至る。主に離婚問題の解決に従事し、相談者の抱えている問題に寄り添いながら最適な方法を提案し、新たな人生の始まりをサポートしている。